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それぞれのクリスマス

今年もあっという間に12月。

先月のよみうりシネマ倶楽部「クーパー家の晩餐会」にも大勢のお客様にご来場いただき、一足早いXmasムービーを楽しんでいただきました。

私は毎年12月になると、少しセンチメンタルな気持ちになります。

1980年12月8日(日本時間では9日)、ニューヨークの自宅(高級アパートメント・ダコタハウス)前でジョン・レノンが撃たれ、その生涯を閉じました。

当時高校生の私は期末試験直前で必死に一夜漬け中でしたが、ラジオからの速報に絶句。約3週間前にジョンは5年ぶりの傑作アルバム「ダブル・ファンタジー」を発表。

名曲の数々と優しい歌声に乗せて完全復活を世界中に印象づけたばかりなのに。

時間が止まって頭の中が真っ白になったあの晩。

あれからもう36年が経ちました。

現在52歳の私はリアルタイムなビートルズ世代ではないけれど、洋楽が大好きになったのは、英語が楽しくなったキッカケは間違いなくビートルズ(特にジョン・レノン)のおかげです。

昔アルバイトで家庭教師をしていた頃、英語が苦手で嫌いでしょうがなかった中学生の生徒さんに、ビートルズの楽曲の録音テープと歌詞カードのコピーをあげて一緒に音楽をかけながら歌詞(英語)の勉強をしたことを覚えてます。

楽曲の魅力はもちろんですが、ビートルズには簡単で勉強になる歌詞がたくさん。

その子はビートルズがキッカケで洋楽が、英語が大好きになったようで(好きこそものの上手なれといいますが)もちろん英語の成績がグングン伸びて、本人も親御さんも大喜び・・・なんてこともありました。

2000年にさいたまスーパーアリーナが竣工すると同時にファン垂涎の『ジョン・レノン・ミュージアム』がオープン。

何回行ったかなぁ?(2010年に閉館。残念ながら今はもうありません。)でも昔も今もいつもジョン・レノンは私のそばにいます。

もうすぐクリスマス。

今年も間もなくジョン・レノンの名曲「Happy Christmas (War Is Over)」がアコースティックギターの美しいイントロと共に街のあちこちで聴こえ始めます。

アメリカがベトナム戦争の泥沼に入り込んでいた1971年、「Xmasがやってきたよ。もう戦争は終わりだ。あなたが望むなら…」と歌い続けたジョン。

イギリスのEU離脱、トランプ大統領誕生、排他主義的、保護主義的な価値観が台頭し世界中が平和とは真逆の不穏な空気に包まれ始める中、平和を必死に願うジョンの歌声は今も全く色褪せず心に深く深く突き刺さります。

また、この楽曲のプロモーションビデオの最後に "An eye for an eye " will make us all blind.(Mahatma Gandhi)「目には目を(という報復)はすべての人を盲目にする(マハトマ・ガンジー)」の文字が大写しにされます。

ジョン・レノンの大きな愛に抱かれながら、この冬も平和で素敵なクリスマスを、そして素晴らしい新年をお迎えください。