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ここはリアル『下町ロケット』?

先日、弊社の将来の可能性の探求と自身の向学のため、日帰りで山梨に行ってまいりました(大好きなぶどう狩りではありません、笑)。

甲府駅に降り立つと、目の前には何と立派な「武田信玄像」が威圧するようでいて諭すような圧倒的な存在感で、どっかりと腰を下ろしています。

「あ~、甲斐の国に来たんだぁ」と感動!

 

今日の目的は『電動スクーター』や『シニアカー』を作るメーカーへの訪問。

『シニアカー』とは公道でも安全に走れる『電動車椅子』のことです。

祖父が生前シニアカーを愛用しており、友人宅へ楽しそうに出掛ける姿が子供の頃の私の目に焼き付いています。

現代は高齢者の車の事故や逆走などのニュースがテレビで頻繁に報道されますが、「じゃあ免許を返納すればいいじゃないか」との論は、当事者にとっては少し乱暴な話です。

都心のように鉄道、バスなどの交通網が整っているエリアはともかく、郊外では「アシ」がなければ生活できません。

日本はこれから超高齢者社会を迎えますが、大勢のシニアの方々が安全に移動できる手段を整えることはとても大切だと感じています。

 

社長は元SONY出身の技術者で、家業を継ぐために志半ばで帰郷しながらも、技術者としての使命感から自らがメーカーを立ち上げ、シニア世代の方々の幸福を夢見ながら家庭用電源で走るモビリティの研究開発をされている方でした。

いろいろなお話が聞けて大変に勉強になったのですが、びっくりしたのはお隣中国の電動スクーター市場。

中国では免許不要のためか既に電動スクーターの普及率が非常に高く、保有台数は既に1億台を超え、販売台数もなんと年間2000万台の市場規模があるそうです。

また、街のあちこちに充電設備があるそうで、飲食店は店頭に充電設備を設置しないと集客ができないほどとも聞きました。

昔は自転車、今は電動スクーターが庶民の足となっているのですね。

驚きです。

ちなみ米電気自動車メーカーであるテスラ社もゼネラルモーターズと今や時価総額で肩を並べるほど。

近未来はこのマーケットはますます大きくなりそうです。

 

なぜか社長に気に入っていただいたのか?当初の予定時間をはるかにオーバーして、近くにある工場まで見学させていただきました。

工場の中を歩きながら熱く語る社長の『シニアカー』設計へのこだわりはタイヤサイズ、ハンドルの形状はじめ細部にまで及び、利用されるシニアユーザーの安全性や快適性を究極まで高めようとしている姿勢とモノづくりへの熱い情熱が言葉の端々からヒシヒシと伝わってきます。

社長の話を拝聴しているうちに現在TVで大ヒット中の『下町ロケット』の町工場のイメージとダブって見えました。もしかして「ここはリアル下町ロケット?」

此方の企業にような素晴らしい技術と情熱を持った中小企業が世界に冠たるニッポンを支えている現実を実感。

日本はまだまだ大丈夫ですね!