近年はテクノロジーの発達のお陰で随分と便利な世の中となりました。
外出しなくてもネットで買い物ができるし、必要な情報もネットで検索すると見つかる等々…。
仕事もパソコンや電子機器の登場で驚くほど効率が良くなり・・・のはずが、機械に仕事を任せて楽になったわけでもなく忙しさは相変わらず(いや今まで以上??)。
テクノロジーの発展が人間の生活に幸福をもたらすはずが、今の世は人々にストレスが蔓延し、ギスギスした人間関係や犯罪が蔓延る・・・。
なんか変ですよねぇ。
そんなことを考えながらネットで見つけた「ジョブズは自分の子どもにiPadもiPhoneも触らせなかった」という記事には大きな衝撃を受けました。
Apple社のカリスマ創業者である故スティーヴ・ジョブズ氏は生前、自分の子どもたちがデジタルに触れる時間を厳しく制限していたそうです。
えっ?我が家はiPhoneもiPadも使い放題なんですけど(^-^;。ジョブズ家もきっと最新のデジタル機器に囲まれた家で、お子さんも自在に使いこなしているんだろうと思っていただけに驚きです。
どうやら、ジョブズ氏を始めテクノロジーの最先端を走る企業のCEOたちは、デジタルがもたらす功罪について誰よりもよく理解し、特に自分の子供たちにはデジタルデバイスの利用時間や用途制限をしているコメントを発している方が数多くいるということがわかりました。
子供たちにはデジタルデバイスを与える代わりに、いつでも手に取って読める山ほどの本(もちろん、電子本ではなく紙の本)を与えたり、家族でのコミュニケーションの時間に充てる等、野放図なデジタルデバイスの利用が子供たちの健全な成長に悪影響を与えることを見越して、しっかりコントロールしていたんですね。
私も親として今更ながら反省しきりです。
デジタル中毒の症状は子供に限らず我々大人の世界にも大きく拡散しています。
「いつでもスマホが近くに無いと不安!」な人、結構いますよね。
その反動からか海の向こうアメリカでは、数年前から『デジタル・デトックス(解毒)運動』というムーブメントが起こっているようです。
デジタル中毒になった人々が自らの健全な心理状態とより良い人間関係をつくり本当の自分を取り戻すために、スマートフォン、タブレット、コンピュータなどのデジタル機器はもちろん時計までキャンプ場入口で取り上げられ、大自然の中で3~4日を大勢の人たちと過ごす『デジタル・デトックス・キャンプ』が流行っているそうです。
なんか、共感できますよね(・・・と思う私はすでに中毒なのかも?)。
また、ユーチューブやネットサーフィン、ビデオゲームなどの時間を「消費される時間」と定義する一方、子どもが絵筆をとったり、ピアノを弾いたり、ものを書いたりする時間と同様に、デジタル機器上でコンピューター・アートやビデオの編集、あるいはコンピューターのプログラミングをするために使う時間は「創造する時間」と明確に区別し、限定された使い方でのデジタルデバイスの有効活用を説いている方もいます。
デジタルの可否にかかわらず、活き活きとした人生を送るためにも「創造する時間」「クリエイティヴになれる時間」は大切にしたいものです。