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トマトが教えてくれる本当の贅沢

 トマトがこんなに美味しいって感じたのは何年ぶりだろう?

 

先月…29歳まで勤めていた会社の同期会に行ってきました。

サラリーマンを辞めてはや24年。

バブル期入社で20歳代そこそこで分不相応な贅沢をし、バブルがはじけて苦しい中を乗り越えた仲間達は皆戦友。久しぶりに会ったのに20数年前に心地よくタイムスリップしました。

  

そんな中でも変わり者が1人。

日本一美味しいトマトを作るんだと言って脱サラした友が、初志貫徹で立派に夢を実現していました。

ギラギラしていたあのバブルの頃から180度転換し、土と向かいあってしっかりと結果を残したわけです。

 

もちろん、直ぐにお取り寄せをしました(ちょっとお値段張りましたが)。

小振りで赤いトマト。しかも重いっ。

そのまま口の中に放り込むと、確かな酸味とみずみずしさと甘味が口の中を覆い尽くしました。

これがトマト?私が普段食べているものとは全く別物でした。

彼曰く。「まだ今の時期は全然美味しくないんや、最盛期の3〜4月のトマト食べたらひっくり返るでぇ!」。

さあ、春の収穫が楽しみです。

 

昔、永田農法っていう栽培方法を聞いたことがあります。

作物を常に飢餓状態に追い込むことによって、植物が本来持っている力を最大限に引き出す栽培法だそうです。

十数年前にユニクロが販売にチャレンジして失敗?したあのトマトと同じアプローチかもしれません。

 

近年は食品の表示偽装、産地偽装や賞味期限偽装が度々発覚し、消費者の食べ物に対しての見る目が年々厳しくなっています。

しかしその一方で、安全性に?が残る遺伝子組換えによる農作物はなんと年間1,600万トン以上も日本に輸入されているそうです。

遺伝子組み換えの種子のシェア90%を握っているのは米モンサント社。

アメリカの戦略に日本の農業はまんまとやられているのかもしれません。

遺伝子組み換えによる食物はおそらく日常的に無自覚に口に中に入っているわけですから、人間の身体に長期的に及ぼすかもしれない何がしかの影響を考えるとちょっと怖いですね。

店頭で販売されている果物や野菜に貼られたシールの番号で、遺伝子組み換え作物かどうかを判別できると、ネットの記事にありました。よかったら検索してみてください。

 

「大地の恵み」であるはずの農作物が、コスパが良いと工業製品化していく様は、決して正しい道のりとは私は思えません。

宮崎の『新門トマト農園』が教えてくれた本当のトマトの味。

今やホンモノを食す機会に恵まれることこそが本当の贅沢かもしれません。